マナーというバイアス

新型コロナの影響もそろそろ休息するかなぁと毎日思っていますが、なんだかこの感じはまだまだ続きそうですね。

リモートの方は自宅にいるのも飽きてきてるだろうなぁと、リモートではない身としては想像しています。

リモートにはリモートの、そうではない人はそうではない人の悩みがあって、結局悩みは消えることはないんですかね。

 

そんなコロナウイルスの騒ぎの中でも、ウイルスの戦塵を潜り抜けて、直接来所して相談したいというご依頼者はいらっしゃいます。

直接聞かないとわからないわけではないんでしょうけれど、どうしてもリモートの相談になれない私は、そんなご依頼者には来所してもらいます。

もちろん、マスクをして、相談室も自分の手もアルコール消毒します。

さて、いざ出陣と相談室に入りました。

 

な、なんということでしょう。

ご依頼者はマスクを外されているではありませんか!そして、その脇にはご依頼者がここまでつけてこられたマスクが置かれているのであります。。。

 

マスクをつけたまま面談をすることが、マナーに反するということをどこかで聞いたことがあります。

きっとそのご依頼者は、とても礼儀正しい方であるゆえ、そのマナーに従われたということでしょう。

ただ、マスクを外しても、自分にとっても相手にとっても、デメリットしかありません。

マスクを外さないままでいると弁護士に失礼と思われるかもしれない、という思い込みが、ご依頼者の優しい心をここまで縛り付けているのでしょう。

これも結局はバイアスの一種です。こういったバイアスを取り除くのは容易ではありません。

 

せっかくマスクを外してくださった方に、それを責めるのはもちろん間違いです。だって、私のために外してくださっているのですから。

ですから、そういうときには、こう伝えることにします。

「私のためにマスクを外してお待ちくださりありがとうございます。どうか、お気になさらず、マスクを着けてください。それではご面談を始めましょう」

 

バイアスにかかっている方には、どうか、バイアスにかかっていることを攻めるのではなく、バイアスにかかっていない方以上に、敬意をもって接することが大事なのです。

 

ではまた(^^)

illusted by Pablo Peiker 

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