上手な逃げ方

またブログの更新に時間が空いてしまいました。

コロナ禍も少し落ち着き、だんだんと仕事が忙しく、慌ただしい日常も戻ってきていますね。

季節も変わり、梅雨がやってきました。

梅雨がないと水不足になるので仕方ないのですが、雨ばかりなのも鬱陶しいですね。

ジメジメした湿気と雨から、カラッとした気候の海外に逃げ出したくなるのは私だけではないと思います。

 

さて、「逃げる」という言葉ですが、これはなにか後ろ向きな響きがあります。仕事や大事な用件をほっぽり出して逃げるって、卑怯な雰囲気もします。

第二次世界大戦でも、日本軍が国民を騙すためなのか兵士に士気を下げないためなのか、逃げると言わずあえて「転進」なんて言葉を使ったりもしました。

碇シンジ君も逃げちゃだめだと呟いていますし、逃げるってなんだかダメな気がします。

 

しかし、前に進むことができないときは、人生の中で何度もあります。

そのときに、いったん立ち止まり、方針を変更することは、何も責められるものではありません。

もちろん、あなたが仕事や家族のことで大事な用件を抱えているのに、それを黙って放棄したりすると、周りに迷惑がかかるでしょう。それは褒められることではありません。

しかし、できないものはできないのです。それはもうしょうがないのです。ただ、できないことを、できないからと周りに相談せずに、黙って放棄することが問題なのです。

ですから、できないことを、無理にやろうとするよりは、いったん身を引いて相談するということは、卑怯な逃げることではなく、自分の身を守り、かつ周りの身も守る最善の手段でもあるのです。

一見ものすごく当たり前のことを言っているように見えるでしょう。でも、現実には、テンパってしまって、そういう考えもできずに、ただどうしようとオロオロして、そのまま連絡を絶っちゃうんですね。これはいけません。

必要な事は、逃げることを周りに相談しようということです。

逆に言うと、周りの人も、その人がいつでも逃げてもいいように、安心させてあげることが大事だということです。その気持ちがかえって、物事を成功に導くということは歴史が証明しています。

交渉の場面に置き換えてみると、まとまらない場合、いさぎよく交渉を止めるということも大事です。交渉をする目的は、交渉により達成したい目的があるからであって、自分の得たい目標が得られそうにない場合に、そのまま続けても意味がないからです。その場合には、その交渉からはいったん離れても良いです。ただ、その際に、必ず、再交渉の可能性を残しておくことです。

 

ただ逃げるだけでは、二度とチャンスはめぐってきません。でも、逃げないだけでも成功しません。成功する人は、何度逃げてもまた立ち向かうためのちょっとした工夫を逃げる際にしているのです。

そのちょっとした工夫は、「今回は駄目かもしれませんが、次にまたチャンスをください」と臆面なく言うことです。

そうです、図々しさが必要なんです。

 

成功する人は、じつは図々しいくらいに、目標に貪欲なんですね。

そのために、できないことからは逃げて、できることからやるんですね。

 

そういえば先日、アルソック監修の「自分を守るための本」を読みました。

暴漢に後ろから襲われて抱き着かれたときは、背筋を伸ばしたままその場に座り、即座に手を合唱の状態から手を開きながら立ち上がると良いそうです。グリコのポーズのようなイメージです。

そして、一番大事なことは、そこで立ち向かったりせず、そのまま暴漢を背にしてすぐに逃げるということでした。まず逃げること、それが大事です。

 

逃げるのにも工夫が必要ですね。

私も、いつ後ろから羽交い絞めにされても良いように待ち構えているので、みなさん、よろしくお願いします(^^)

 

ではまた。

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コメント

    • マルセイバターサンド
    • 2020年 6月 16日

    「逃げるは恥だが役に立つ」というのは本当なのですね。

    いつも夜道を歩くとき何かあったらどうしようと自意識過剰なほどに考えて歩くのですが、
    やっと答えが見つかりました。
    グリコのポーズ今日から練習します!

      • 中嶋俊明
      • 2020年 6月 16日

      マルセイバターサンドさん

      コメントありがとうございます!
      やっと答えが見つかりましたか。。。グリコのポーズの前に、思いっきりしゃがむということが以外に難しいので、二人一組で練習してみてください(^^)

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