デリバリー戦争

コロナ禍で多くの飲食店が、デリバリーを始めています。自前で配達まではできないので、ウーバーイーツや出前館などのサービスを利用していますが、手数料が高いということで、店舗側はデリバリーをやればやるほど赤字になると嘆いているそうです。

ウーバーイーツが商品代金の35%、出前館40%ということで、初めてこれを聞いたとき、ぼったくりに近いなぁと感じました。

ただ、よく考えてみると、ピザだって店舗で食べると安いのに、デリバリーピザになるとけっこう高いので、まあそんなにおかしな話でもないのかもしれません。

ただ、店舗側からすると、デリバリーの手数料を値段に上乗せすると、お客さんに対する負担がかなり増えるので、店舗側が負担してお値段据え置きだったりちょっと高くするだけにするということも多いようです。

そうすると、店舗側の負担は相当大きいですよね。なかなか大変ですね。

 

コロナの影響を避けるため、移動を自粛する人が増えると、これまではお客さんが来店や来社するというスタイルから、お店や会社側がお客さんを訪問するという逆方向の動きも出てくるんでしょう。

そうすると、弁護士の仕事も、お客さんに事務所に相談に来てもらうんではなく、出前相談のように、いろいろなところに出向くということも考えないといけません。

もちろん、ズームやスカイプなどのように、オンライン相談も増えてくるとは思いますが、高齢者でそれらを使いこなせない人もまだまだいらっしゃるので、それで訪問するという需要も一定程度はあるとは思います。

これまでは、出前相談ということでこちらが訪問しても、交通費などの実費はもらえても移動自体の報酬まではなんとなく取りにくい雰囲気がありました。それがデリバリーのように自分のところにまで来てくれるということに価値が認められてくると、移動自体に報酬をもらいやすくなるんだろうなと思いました。

 

コロナ禍で経済は大打撃を受けていますが、そこから生まれるサービスもたくさんあります。そのときに、サービスを生み出せるかどうかは、周囲の人が困っていること気が付けるかどうかということです。気が付けば、あとはそれを解決するために動くだけです。ビジネスとはすべからくそうなんだろうと思います(イノベーションのジレンマはこの際措いておきます)。

 

そして、困っていることに気が付く能力というのは、大したことがないように思えて、実はとんでもなく価値のある能力です。しかも、誰だって何かに困っているわけですから、誰でも日頃から注意をするということで身につけることができます。

相手が困っていることがわかれば、あとはそれを解決する方法を、相手と一緒に考えるだけです。

 

交渉でも、自分にとっては重要ではなく、相手にとって価値のあることを見つけてその手助けをすることで、自分にとって重要なものをもらうということが、基本かつ本質です。

ハードな状況、どん底だと思われる状況のときは、どうしても視野が狭まってしまい、周りのことが見えなくなります。そのときに一度深呼吸をして視野を広げてみると、なんで今まで気が付かなかったんだろうと思えるようなアイデアが浮かんでくるかもしれません。

 

ということで、私も思い立ったらすぐに出前相談を依頼できる、足で稼ぐウーバーロイヤーになりたいと思います(^^)

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コメント

    • ぴー
    • 2020年 6月 30日

    中嶋先生お誕生日おめでとうございます!
    いつもブログ楽しみにしてます!!

      • 中嶋俊明
      • 2020年 6月 30日

      ありがとうございます!

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